授業一覧

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動画内ではまだ解説されていない、難関校の問題を自力で解いてみましょう!

最難関入試問題の一例です。このような問題をきちんと解く力を身に付ける学習指導を行います。

 

H24 筑波大付属駒場高校

H24 開成高校

H25 慶應義塾女子高校

H27 日比谷高校

 


H24 筑波大学付属駒場高校(日本男子最難関校)

社会2番では、国語の問題のような長文が出題されています。 

 貿易などによる財貨の獲得を目的とした経済政策が主流の時代がありました。貨幣の蓄積を目的とした製作を重商主義と呼ぶのですが、これを批判したのはアダム・スミスでした。アダム・スミスは、豊かさとは、財貨の蓄積にあるのではなく、日々の生活に必要な生活必需品や便益品などの労働生産物の増大にあると明言したのです。今では、生活必需品や便益品などの生産性を競い、豊かさを実現していくことが、多くの国の目標となっています。

 ここであらためて、豊かさの意味について考えてみましょう。皆さんの中には、「宝くじに当たれば」とか、「天からお金が降ってくれば」とか、考えている人はいませんか。実は、天からお金が降ってくるだけでは、豊かさはもたらされません。確かに、お金には価値の貯蔵性という性格があり、それを持っていればいつでもモノやサービスへと換えられるのですが、豊かさを保障するのは、アダム・スミスが示したように、その社会がどれだけ高い生産性を有しているかによるのです。お金を持っていても費やしてしまえばそれで終わりですし、極端な言い方をすれば、その社会が何も生み出すことができなければ、天から降ってきたお金は、ただの紙クズになってしまいます。

 日本では、農業によって支えられた社会が長く続いてきました。明治以降の工業化にともなう近代化を通して、農業を基底にすえた社会はしだいに姿を変えていきます。「鉄は国家なり」と言ったのはビスマルクという人ですが、日本でも「鉄は国家なり」の政策が追求されました。例えば、筑豊の石炭と中国の鉄鉱石が結びつくことで、八幡製鉄所が誕生します。石炭はたんにエネルギー源としてだけでなく、中国から輸入された鉄鉱石と結びつくことで、日本の軍需産業の発展を支える役割を果たしたのです。

 2011年、ユネスコの「世界記憶遺産」に山本作兵衛があらわした炭鉱記録画が登録されました。山本作兵衛の炭鉱記録画を眺めると、炭鉱に生きる人々の暮らしぶりや日本の近代史、そして今という時代のあり方について深く考えさせられます。ユネスコの「世界記憶遺産」には、アンネの日記、フランス人権宣言、マグナ・カルタ、ベートーヴェンの第九草稿など、そうそうたるものが登録されています。

 近代から現代に至る過程で、農業を基底とした伝統的な社会は失われていきました。その間、帝国主義政策を推進した時代には( A )の大きさが、戦後重化学工業の拡張が図られていく時代には( B )額の大きさが、また高度経済成長達成期には国民総生産である( C )の上昇率が、それぞれ国力を計る指標となりました。戦前では戦争体制への移行とともに、財政資金の四割を超える額が( A )にあてられるという異常な時期がありました。戦後、高度成長が始まると生産ラインへの最新機器導入などによる( B )水準の高さが社会発展の鏡となりました。しかしながら( C )が年率10%を超える高度経済成長を実現していった時代、一方では公害という深刻な問題が日本各地で引き起こされました。もっとも、現在では、日本経済の国際化により、GDPが国内生産力を映し出す指標として利用されています。こうした時代の推移を通して、エネルギーは石炭から( D )へ、そして、エネルギー不足を補いかつ二酸化炭素などの( E )排出抑制へとつながるとの理由などから、原子力発電が増えていきました。

 生活必需品や便益品の増大は、大量のエネルギー消費をともないながら、人々の暮らしを便利なものへと変えていきました。暑ければエアコンのスイッチを入れれば良いのです。コンビニに行けば欲しいモノが24時間手に入ります。ケータイを通して、簡単に情報が手に入るばかりか、商品の購入さえできるようになったのです。しかし、多くの財やサービスを消費する安易さは、その背後で社会の大きな歪みへとつながっていったことも確かです。

 311日の大震災と津波による原発事故は、私たちにこうした社会の変化を深く考えさせる契機となりました。これまでの原子力推進のあり方を問い、このまま原子力発電に依存していってよいのだろうかという課題を、鋭く私たちに投げかけたのです。問題は、電力をつくったり享受したりする面だけではありません。地方行政に関連して言えば、電源開発交付金と固定資産税収入は、安易な原子力発電所の設置につながり、地方自治体を潤してきたという問題があります。地方自治体にとって、一度原発に依存した安易な収入が発生すると、それから逃れるのは困難となり、ひいては自立の道を失っていくのです。

  今回の大震災では、宮城県の女川町にも巨大津波が襲いました。牡鹿半島にある女川原子力発電所はこの巨大津波からかろうじて難を逃れましたが、原子力発電所からさして遠くない女川漁港は、この地震直後の巨大津波でほぼ壊滅しました。女川漁港の高台には、女川病院と町営運動場とがわずかに残り、運動場の施設は避難施設として使用されています。いまだに町には多くのがれきが残されています。この秋、サンマの水揚げは例年の10分の1程度ですが、再開されたというのは朗報です。今、被災地では、天から降って来るお金よりも、自分たちの手で生産を立ち上げ、自立していく基盤を今後どのように作り上げていくのかが、とても重要な課題となっています。


H24 開成高校(東大合格者数日本一)

理科3番では、数学の相似の問題が絡んでおります。

exam

図のように、滑らかな斜面に5kgの台車を置き、台車にひもをつけ、滑車を通して、おもりをつるした。1kgの物体に働く重力の大きさを9.8Nとして、以下の問1~問6に答えよ。

問1 おもりの質量をある値にして、静かに放すと、おもりは動き出さなかった。このとき、おもりの質量はいくらか。


H25 慶應義塾女子高校(日本女子最難関)

英語2番では、中2理科生物の単元が密接に絡んでおります。

What is the largest living land animal?  Here’s a hintit is known as the “gentle giant” of the animal kingdom. The answer is the African elephant. Their height can reach 3.9 meters and they sometimes weigh over 6.3 tons! They live in the savanna and forest areas of many African countries. Unfortunately, not many of these elephants remain. Since 1989, they have been on the endangered species list. Let’s take a look at how they live, two special features which help them survive in the wild, and what is being done to keep them safe.

  African elephants usually live in family groups of about six to twelve. Young male elephants usually leave this group at about ten years of age and live alone or with other males. The adults in the family groups are all femalesusually mothers and their daughtersand the others are children of various ages. The leader of the group is usually the oldest female. She has lots of experience to find food and water, and is responsible for keeping her family safe from enemies. If one of the mothers in the group dies, other elephants will raise her kids. In order for the group to survive, looking after another relative’s children is necessary.

  In time, one or two adult females leave with their children, and together they start a new family group. The decision to leave the group depends on both environmental and social conditions, such as the size of the family, availability of food, and how well the family group is getting along.

  The most important body part of an African elephant is its long trunk, which is a combination of its nose and top lip. It is said to have over 100,000 muscles, and an adult male can lift as much as 300 kilograms with it. In fact, an elephant’s trunk is so strong that it can pull out a whole tree! Some people think that an African elephant drinks through its trunk, however this is not true. That would be similar to humans drinking through their noses! The elephant simply collects water with its trunk and then pours it into its mouth. Because elephant have short necks to support their huge heads, they aren’t able to bend over to eat like other animals. Therefore, a trunk is necessary to lift food to its mouth. Without it, an elephant might starve.

  It can also use its trunk for communicating with other elephants by blowing air through it. This produces a sound like a trumpet. Some scientists think that each elephant has its own unique trumpet sound. Thanks to these sounds, elephants can communicate with one another, even at distances of eight or nine kilometers! Also, when the elephant makes the trumpet sound because of danger, it may cause other elephants to surround the younger members of the group.

 Maybe you’ll be surprised to know that an African elephant’s ears are not just for hearing. Instead, they also act () air conditioners. Because elephants cannot sweat, their ears are important for adjusting body temperature. They can grow to nearly two meters long and two meters wide. Those are big air conditioners! These huge ears have thousands of blood vessels.       

   A   That’s a lot of blood! Having such large ears clearly helps them deal with the severe weather in Africa.

  Sadly, an African elephant’s biggest enemy is people. Because the human population in Africa has increased, elephants have to live in smaller areas than before. However, elephants are very active animals and sometimes they walk long distances for food and water. Therefore, they need a (   ) habitat than most animals to survive. In addition to less land, many African elephants are killed by poachers every year because of their valuable ivory tusks.

 

  Much has been done to try to get these animals off the  B . Selling and importing ivory is now banned in most countries, and many African countries punish anyone who tries to hunt elephants. Many people are working hard to save these gentle giants. Because of their efforts, the number of African elephants has (   ) a little.


H27日比谷高校(都立最難関)

国語4番では、朝永振一郎さんの「人類と科学」から出題されました。これも理科の知識が読解の大きな助けになるものでした。

  (著作権の都合上公開は控えさせていただきます。)

特待生問題

それぞれの問題の答えが、解き方も含めて正解できた生徒は令和3年度特待生として認定します。

 

新中学2年生

10%の食塩水100gをAとし、ある濃度の食塩水200gをBとする。互いに食塩水25gずつを入れ換えかき混ぜると、Aの食塩水の濃度は9%となった。さらに、AからBへxg移しよくかき混ぜた後Bの食塩水から2xg蒸発させてみた。ただしBの蒸発させる前後の濃度の比は2:3であった。xを求めてみよう!

 

ヒント

① どのような状況なのか、食塩水のビーカーの図を描こう。

② ビーカーの図の足りないところを新しい文字で設定し補おう。ただし、蒸発後のBの濃度は文字式で表そう。

③ ①②のように正しく設定したら、食塩水の基本(塾で習いましょう)に忠実に方程式を立てれば必ず解けます。

 

新中学3年生

∠Aが鈍角である△ABCにおいて、頂点Bより直線ACに垂線を引き、その垂線上にBD=ACとなる点Dを直線ACに近い方にとる。頂点Cから、直線ABに垂線を引き、その垂線上にCE=ABとなる点Eを直線ABに近い方にとる。△ADEが直角二等辺三角形になることを証明できますか?

 

ヒント

① まずは問題文を正確に読み取り適切な図を描き出そう。図がない問題の練習は出来ていますか?まさか受験生にもなって適切な図を描く練習をするつもりじゃないですよね。日頃からただ難しい問題集を習うのではなく、トップレベルに合格することを意識した学習を積めていれば当たり前ですよね。開成・国立大学附属・渋幕・早慶附属等の難関入試は、模試ではないので図のない問題も普通に出題されています。

② 問題文に忠実な図が書ければ、ある合同が疑えますね?試しに証明してみよう。

③ 合同を証明しなさいという問題ではないので利用しよう。合同の利用はあれかあれと習っていますね?(合同は形も大きさも同じ図形ですね)

④ 設問は直角二等辺三角形であることの証明を求めています。「直角二等辺三角形☞直角三角形+二等辺三角形」という当たり前のことを意識する勉強をできていれば、証明できますね。